モテる左フックの打ち方
クマの左フック
こちらのgifをご覧いただけますでしょうか。
見れなかったらすみません。このクマちゃんの左フックのフォームは、とても綺麗で理想的です。
左フックのポイント
先日、フックの指導方法について友人と盛り上がりまして、自分の考えをまとめました。
アドバイスありましたら何卒、ご教授くださいませ。
左フックは2つの動きに分けられます。
①肩を床と水平に、対幹を左回旋させ、ためを作る。
②ためた力を解放するように、思い切り体幹を右回旋させる。
この時に一番難しいのが、打ち終わりの両足の荷重割合です。
前脚:後脚が5:5になっていることが理想です。
前のめり推奨の人もいますし、実際の試合で、すごい前のめりで打ち込む選手もいます。
まぁ大体は5:5で指導しています。
きちんと後脚に体重を乗せることで、以下のメリットがあります。
A.腰の入った威力のあるフックが打てる。
B.右のパンチに繋げやすい。
C.相手から離れるのでディフェンスがしやすい。
最初は前のめりになる
ほぼ全員の方が、最初は前のめりに打ち込みます。
目標物が目の前にあって、思い切り打とうとするとどうしても前のめりになってしまいます。本気の証拠です!
こちらはフック習いたてサウスポーの会員さんの動画です。前脚:後脚が8:2になっていることが分かります。
すぐ出来る練習
この前のめり現象を見逃す、または諦めて、上半身ばかりに目を向けた場合、ずっと前のめりフックを打ち続けてしまいます。
(中途半端な)理学療法士としての臨床経験から、動作指導の鉄則として次のことを学びました。
①動作を細かく分解する。②その上で見えてきた根本的な問題となっているポイントの改善から狙う。
フックは細かくすると複雑な動作ですが、「重心移動」という点は割と根本的な問題になり得る部分だと考えられます。
オススメの練習方法は「前後の重心移動トレーニング」です。
これで左右の足底に体重が乗る感覚や大まかな動作学習を行います。
先ほどの重心移動トレーニングを5分くらい行ったあとの変化
先ほどのトレーニングを行ったあとすぐにサンドバックに向かうことはしない方がいいです。
サンドバックを目の前にするとせっかく自分へ向いていた意識が全てサンドバックに向けられてしまいます。
少しづつ段階的に。これが重要なもう一つのポイントです。
あのトレーニングに慣れたら、腕の振りをつけフックの動作をする。それにも慣れたら、トレーナーとか友達の構えたミットに打ってみる。そしたらやっとサンドバックにトライしてみる、こういった段階を踏むのがいいかなと思います。
同じ会員さんがこれらのトレーニングを行った後のフックです。
トレーニング前に比べて前のめりが軽減しています。右足の踵がしっかり浮いているのも確認できます。
これを繰り返すことでまずは「左右の脚にしっかりと体重を乗せたフック」を無意識で打てるようになることが重要です。
トレーナー目線でいうと、それをクリアした後に、例えばこの方であれば体幹右回旋時に膝が大きく曲がり右肩が下がるとか、さらにかっこよくパンチが打てるようになるためにポイントを絞り、導いていくことが大切です。
一気に全部ではなく、一個づつ気長に。
まとめ
指導の考え方みたいな偉そうな部分がありましたね。嫌ですね〜。
ただ、キックボクシングに対して、こういった運動学的な側面からの動作分析や、訓練前後の変化報告はあまり無いように思えるので、書いてて楽しいです。
いろいろ書きましたが、フォームを気にしすぎるのも、思いっきり楽しんで打つということができなくなっちゃうので、程々でいいかなとも思います。
enjoy!